美容成分としてのヒト幹細胞の意義と効果について

美容成分としてのヒト幹細胞の意義と効果について

医学分野から美容成分への応用を遂げた幹細胞

ヒト幹細胞の研究は再生医療の分野で飛躍的な躍進を遂げていますが、その研究成果は医療に止まらず私たちの生活に恩恵をもたらしつつあります。

そのような成果の一つとしてエステや美容クリニック、市販の化粧品等において美容成分として幹細胞を使用する取り組みが特に活発です。

美容成分としてのヒト幹細胞の意義と効果について

毎年一度行われる美の祭典として有名なビューティーワールドでは2017年にヒト由来幹細胞美容液が取り上げられ一躍脚光を浴びました。

再生医療技術の知見肌の再生力を高めるアンチエイジング化粧品を吸収し毛消費の配合成分に昇華させることにより、としては、画期的な機序を持つ幹細胞化粧品は今後も新たなアイテムが登場すると見られています。

そこで美容成分としてヒト幹細胞やその効果について考察して行きましょう。

 

幹細胞とは

ニュースでも耳にする幹細胞とは、そもそも何でしょうか。

私達の体は実に200を越える種類の細胞が、約60兆個も存在するとされています。

各々の細胞には役割があり、例えば神経細胞では痛覚などを脳に伝える役割を担っているのです。

幹細胞には大きく様々な細胞に変化して成熟を促す作用と、細胞分裂を行ってもひとしなみに同一の能力を持つ細胞をコピーする自己複製能力を持っています。

具体的に言えば私たちがケガを負った場合、数日も経つころには痛みや炎症の治まり、傷口が塞ぐといった変化を日常的に経験していますが、これこそが幹細胞の働きのおかげと言えるでしょう。

美容成分としてのヒト幹細胞の意義と効果について

このような自己治癒が見られるのは、体内の幹細胞が傷ついた部分に集まり、正常な細胞の分裂・分化・複製の過程を繰り返すことで喪失した細胞を補いながらも、健康な肌状態へと回復させるべく肝細胞が活発に活動しているからです。

ところがこのような自己修復機能は次第に活性が失われていってしまう傾向があります。

その原因としては生活習慣の乱れや、加齢などの要因によって、体内の細胞が減少するだけでなく幹細胞自体も減少してしまうことも関与しています。

歳を重ねるにしたがって、傷の治りが遅くなったり風邪症状がしつこく続くなどの経験は誰にでもあるものですが、これも幹細胞の減少により引き起こされるという点では共通しているのです。

これは身体の傷などを例にとりましたが、肌へのダメージと言う同じ地平で生じる点に着目すれば、肌のシワヤたるみ・シミなども同様に幹細胞の減少が密接に関係していることも理解できることでしょう。

 

美容成分としての幹細胞の効果

それでは、ヒト幹細胞が美容成分として化粧品に含まれることによる効果について、考察します。

人間の肌にある幹細胞は表皮と真皮に存在しています。

表皮は皮膚の最も外側に位置しており、角質層が多層構造を摂り肌のバリア機能を果たしているわけです。

一方真皮層は表皮のしたにある部分で、コラーゲンやエラスチン・ヒアルロン酸など肌のハリを維持するための屋台骨のような役割を有しているのです。

ここで表皮幹細胞が減少するとどのような変化がもたらされるのでしょうか。

表皮は古い角質層を排除し新しい角質に置き換えるというターンオーバーが日々行われています。

美容成分としてのヒト幹細胞の意義と効果について

しかし、紫外線や老化などにより表皮の幹細胞が減少すると、この過程が滞り、古くなった角質が剥がれにくくなるので、角質の肥厚による乾燥肌や毛穴詰まりによる大人ニキビなどのトラブルに遭遇する機会が増えることになってしまうのです。

この状態の肌に美容成分によるスキンケアを行っても、肌表面に貯まった角質層のために浸透できず、思ったような効果を期待できません。

ここでヒト幹細胞を配合した化粧品を使用することで、表皮で休眠状態になっている細胞に活性を与え、健康な表皮へと回復し肌トラブルの自立的回復を期待することが適います。

 

真皮の幹細胞の減少について

それでは真皮の幹細胞の減少はどうでしょうか。

真皮幹細胞は表皮の下の肌の深い層にあり、コラーゲンやエラスチンなどの元になる繊維芽細胞を生成しています。

美容成分としてのヒト幹細胞の意義と効果について

しかるに真皮幹細胞が減少すると繊維芽細胞を生み出す活性が喪失されてしまうので、肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンの生成量も減少することにより、シワやたるみなどの年齢肌のトラブルが頻発することになります。

このような状態に真皮に幹細胞化粧品を塗布することにより、繊維芽細胞の活発な生成を促すことで肌のハリや弾力性を回復させる効果を期待できるのです。

 

他の化粧品と比べて何が違うのか

ところで各種の美容成分を含んだ美容液クリームなどを使用した場合と比較して、何が違うのでしょうか。

従来の美容液等は年齢肌で不足しがちな栄養分やビタミン・ミネラル類を補給するという点をコンセプトに開発されています。

美容成分としてのヒト幹細胞の意義と効果について

これに対してヒト幹細胞を含んだ化粧品では、活性が喪失しがちな表皮や真皮の幹細胞自体の目覚めを促し、肌の状態そのものを活性化させることを目的にしています。

肌細胞そのものに活性を与え、肌の底力を与えることで健康な肌状態へと導いていくわけです。

年齢肌などの肌トラブルの根本にアプローチするので、ヒト幹細胞を美容成分に含む化粧品には高い効果を期待できるのです。

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